【今月の言葉】
1月25日朝のお勤め、法然上人の祥月のご命日816回忌にあたり、その教えが脈々と繋がっております。今年はこの法然上人の教えが示された書物「選択集(せんちゃくしゅう)」を1年かけて分かり易く解説したいと思います。
今回は選択集という本についての概略から記述いたします。
『選択集』は、昵懇(じっこん)の関係にあった九条兼実(くじょうかねざね)(1149―1207)の願いをうけて書かれたものです。
建久8年(1197)、65歳の上人は一時体調を崩されますが、ほどなく回復。年明け元旦からは、毎年恒例の50日間の別時念仏に入り草庵に籠もられました。兼実公は使いを差し向け、自身の想いを伝えます。
「これまで何年もお念仏の教えをご教示いただいて参りましたが、なかなか理解するのは難しゅうございますため、是非とも一書におまとめいただきとう存じます。私のところにお越しいただけない時にはその書をもって面談に見立て、もしもの時には形見ともさせていただきたいのです」
上人はこれを受け入れて決意し、助手役として弟子の遵西(じゅんさい)・感西(かんさい)・証空(しょうくう)をそばにおき執筆に取り掛かりました。その年3月、『選択集』は完成します。
法然上人は、富と知識を独占する貴族しかできない造寺・造仏・学解・などの修行を退け,仏となるためには、西方極楽浄土に生まれさせていただくことが必要です。そのためには、心からお念仏を唱える(一向専修)のです。これにより人びとは貴賤・男女の差別なく在家の生活のままでも西方極楽浄土に生まれることが出来ると説かれました。 法然上人以前の考え方のように観想の阿弥陀仏礼拝も,浄土三部経の読誦も不要であり,称名念仏だけが〈正定業(しようじようごう)〉であるという点で,阿弥陀信仰はより易行(いぎよう)となり,在家民衆の生活のなかに定着するようになりました。(浄土宗HPより)