【今月の言葉】

 今月の言葉は善導大師の往生礼讃(中国の僧・善導の「往生礼讃偈」に基づいて1日を6つに分け、誦経(読経)、念仏、礼拝を行う修行。)の一節で「先立たば 送るる人を  待ちやせん 蓮の 台(うてな)の 半(なか)ばなかば残して」

この詩の意味は、縁あって人間界は旅立ちお別れするが、先にお浄土に生まれ、後からお浄土に来られるあなたのために、蓮の台半分を空けてお待ちしています。と受け取ります。

法然上人は、この詩を受けて「会者定離は常の習い、今始めたるにあらず。何ぞ深く歎かんや。宿縁空しからずば同一蓮に座せん。」とお示しになられました。「この世で会う人とは必ず別れがやってきます。それはこの世の定めであって、なにも今に始まったことではありません。ですから、どうか深く歎かないでください。なぜなら、この世でお念仏とのご縁をしっかり結び、お念仏を称えた人は、必ず阿弥陀さまのお迎えにより、極楽浄土という何の苦しみもないすばらしいお浄土へ往生させていただくことができます。」という内容のお言葉であります。