今年の念頭に書初めをしました。「照顧脚下」と書きました。本来は「脚下照顧」ですが、今年「古稀」70歳まで生かしていただき今までの人生を振り返り原点に帰ろう
とこの言葉を選択しました。「照顧」今までの行いを反省し顧みるために、1度立ち止まって足元を見直そうと筆を持ちました。
「脚下照顧」は仏教に関わりが深い言葉です。お寺に入るときには靴を脱ぎますが、出入り口で「脚下照顧」と書かれた貼り紙がよく見られ、思わず足元を確かめてしまいます。しかし、「脚下照顧」は履物だけの問題にとどまるものではありません。
「脚下照顧」の意味は、我が身を振り返れ”です。脚下とは足元のことを、照顧とは照らし顧みる、つまり行いを反省して顧みることを意味しており、自分自身をしっかりと顧みなさいということをいっている言葉です。永平寺を開いた道元禅師は、仏道を習うことは自己を習うことであるとお示し下さいました。