全国すべての人に一律10万円を配る「特別定額給付金」の申請をめぐり、窓口となる市区町村で混乱が起きているようですね。

 

そんな折あるお宅のお月参りの際に、

 

檀家さん「和尚さん給付金の10万円入りましたか?」

 

とお尋ねがありました。

 

住職「いやいやその件は智恵ちゃんにお任せですわ。」

 

と返答

 

檀家さん「1歳のの孫でも10万円とは、いい仕事しましたなあ。」

 

と笑い話のつもりが、そのお家のご主人が

 

檀家ご主人さん「和尚さん、1歳の赤ちゃんがもう900万円の借金を持っているということですよ」これでいいのでしょうかねという話になりました。

 

そこで、お釈迦様のお言葉「小欲知足」を今月のことばとしました。以前にも題材として掲載したことがありますが、今一度「吾唯足ルヲ知ル」を味わいたいと思います。

 

このつくばいの形をよく見て下さい。水溜の口の部分がこの4文字に共通しているのです。

 

石庭で知られる竜安寺に有る「吾唯足知」の

 

つくばいを思い出しますが、これは竜安寺が専売特許ではありません。仏遺教経に「若し諸の苦悩を脱せんと欲せば、まさに知足を観ずべし。知足の法は即ち富楽安穏の処なり。知足の人は地上に臥すといえども、安楽なりとなす。不知足の者は富むといえども、しかも貧し。不知足の者は常に五欲のために牽(ひ)かれて、知足の者に憐憫(れいびん){あわれにおもわれること}せらる。是を知足と名づく」とあります。

 

またこんなお言葉もあります。

 

『貧乏とは何も持っていない人のことでなく、多くを持ちながらまだまだ欲しい欲しいと満足できない人のことである』

 

足る事を知る人は不平不満が無く、心豊かであることが出来るのです。

 

こんな絵本に巡り合いました。世界でいちばん貧しい大統領と呼ばれたウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領の、ある国際会議でのスピーチの内容が全世界で感動を呼びました。「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」と語っておられます。まさに、本当の豊かさについて教えてくれているのです。仏教では奪い合うほどの欲を「貪欲」といって戒めています。
 法然上人は、「少欲知足」を「喜足小欲」と言い換え、「足ることを喜び、強く欲しない」ことを私たち念仏者のたしなみとして示しています。その反対に「不喜足大欲」は戒められています。私たち念仏者はできるだけ「不喜足大欲」を慎み、「喜足小欲」の精神を心がけ、心豊かに日々、お念仏を喜んでまいりましょう。